2025年

当地のNetflixで人気のある日本コンテンツについて

■はじめに

シンガポールではアニメを筆頭に日本のテレビ番組や映画の人気が高く、多くの日本コンテンツが視聴されています。もちろんシンガポールでも地上波放送や映画館はありますが、全国では様々なVODサービスが普及しており、特にNetflixの利用者が多く、日本の作品が視聴ランキングTOP10にランクインする事も頻繁に見られます。今回は、現地のNetflixで人気のある日本コンテンツについて紹介いたします。

■シンガポールのNetflix事情

シンガポールでは英語と中国語を公用語としている事から、多言語対応コンテンツが充実しているNetflixの視聴者層が広がっています。データプラットフォームであるStatistaが2024年9月に発表した、シンガポールにおけるVODサービスに関する調査結果では、回答者の約89%がNetflixを視聴していると回答しています。同じく2024年1月発表の調査結果によれば、シンガポールを含むアジア太平洋地域におけるNetflixの年間有料会員数は2023年末までに約4,534万人となり、2017年末の約650万人から大幅に増加しています。VODサービスの拡大により、当地の映画館ではコロナ禍の休館を経て営業を再開したものの、観客の戻りが鈍く閉鎖した映画館もあるとのことです。

■アニメ

当地では日本アニメが高い人気を誇り、多くの作品が視聴されています。例えば、「進撃の巨人」や「鬼滅の刃」は多くのアニメファンに支持されており高評価を得ている作品です。 シンガポール版NetflixのTV番組TOP10(2025年3月20日時点)には「SAKAMOTO DAYS」が第9位にランクインしており、新たに配信される日本アニメの注目度の高さが伺えます。 これらのアニメは、日本語音声に英語・中国語等の字幕版で視聴する事が一般的ですが、多くの若者がアニメに興味を持ち、勉強するきっかけにもなっています。ちなみに、ポッケとモンスター等の小さいお子様に人気の作品は英語音声の配信がされている事もあります。

 

■映画

アニメ番組同様に日本映画も広く視聴されています。スタジオジブリの作品は、幅広い年齢層が視聴しているため数多くが英語・中国語の吹き替え版で配信されています。

また、アニメ人気の高さから実写版映画の人気も高く、最近では「キングダム」「るろうに剣心」「シティーハンター」などは配信後に現地Netflixの映画ランキングTOP10入りをした人気作品です。

 

■ドラマ・テレビ番組

ドラマでは、上述した映画の主演を務めた佐藤健や山﨑賢人が出演する「First Love 初恋」、「今際の国のアリス」は視聴者が多いです。特に 「First Lobve初恋」では北海道がロケ地となった事もあり、当事務所が旅行博等のイベントに出展した際に観客から話題に上る事もありました。また、当事務所のローカルスタッフによると過去に「テラスハウス」や「深夜食堂」が配信された際には、高い人気を誇り視聴ランキングTop10にランクインしていたようです。

 

■おわりに

2025年3月をもちまして赴任期間が終了し、帰任する運びとなりました。拙いレポートでしたが、1年半の間ご覧いただき誠にありがとうございました。本レポートを通じて少しでも当事務所の活動やシンガポールについてご理解を頂ければ嬉しく思います。今月は当地のNetflixで人気の日本コンテンツを紹介させて頂きましたが、今後も当事務所では様々なトピックで駐在員レポートを発行して参りたいと思いますので、引き続きご高覧頂けますと幸いです。

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シンガポール有名大学と連携した取組について

■はじめに

当事務所では様々な機会を捉えて北海道の魅力を発信しており、旅行博やフードフェア等の他にも、シンガポールの有名大学と連携した取組も行っております。今回はその事例の一端をご紹介します。

■シンガポール国立大学(NUS)

シンガポール国立大学(NUS)は世界大学ランキングで第8位、アジアでトップを誇る同国屈指の名門大学ですが、日本文化を研究する同好会「日本研究会(JSS)」があり、JSSでは毎年日本文化発信イベント「Japanese Cultural Festival」を開催しています。当事務所は毎年このイベントにブース出展し、観光情報を中心に本道のプロモーションを行っております。

今年は1月18日(土)に開催され、会場ではJSSの学生によるステージ発表(アニメソング演奏、ダンス等)、日本文化体験ブース(浴衣、空手、茶道等)が設けられ、多くの来場者で賑わっていました。日系企業ではYakultやNISSIN、KAGOME等が商品サンプルを提供していた他、自治体としては当事務所の他に一般財団法人自治体国際化協会シンガポール事務所(J.CLAIRシンガポール)がブース出展し、観光プロモーションを行いました。

まだ北海道を旅行した事のない若年層が多く来場することから、北海道の魅力を知ってもらう貴重な機会となっています。1月のイベント実施ということもあり、「来月の札幌雪祭りに行きます」「ニセコは外国人が多く料金も高いと聞いているので、他のスキー場を教えてほしい」といった冬季の観光相談が多く寄せられました。

■南洋理工大学(NTU)

南洋理工大学(NTU)はNUSと双璧をなすシンガポールの名門大学ですが、NUSと同じく日本文化同好会の「日本愛好会(JAC)」があり、日本文化発信イベントである「Japanese Cultural Festival」を毎年開催しています。当事務所はこのイベントにも毎年ブース出展しています。

2月5日(水)、6日(木)に開催された同イベントでは、射的や手芸、太鼓ゲームといったアクティビティのほか、アニメグッズ等の物販も行われていました。NTUはシンガポール西部の外れに所在し市内中心部から離れているため、学生寮のほか各種ショップや飲食店が建ち並ぶちょっとした街の様相で、本イベントにも多くの来場客が訪れました。出展した自治体は当事務所のみで、日系企業の出展もありませんでしたが、同大学関係者によれば今後企業の出展も広く募りたいとのことで、イベントの盛況に伴いプロモーションの場としての魅力も増すことから、当事務所としても引き続き参画したいと思います。

■おわりに

記イベントに出展することにより、若年層への観光PRは勿論ですが、シンガポールの有名大学と関係を構築できることから、人材交流の点でも有益な機会となっています。引き続き当地大学と連携した取組を行うことで、世界と北海道との接点を作ってまいります。

NTUイベント:来場者で賑わう様子
NTUイベント:北海道ブース
NUSイベント:観光PRの様子

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シンガポールで生産される農作物や水産物について

■はじめに

シンガポールは国土も狭く、食料の大半を輸入に頼っている一方で、限られた土地を活用して葉物野菜や卵、養殖魚を中心に国内生産に務めています。今月は当地の食料事情や生産される農作物、水産物について紹介します。

■シンガポールの食料事情

シンガポールは国内で販売されている食品の90%以上を輸入に依存している都市国家ですが、シンガポール食品庁(SFA)は2030年までに栄養ベースでの食料自給率を30%に引き上げる目標を掲げています。当地は国土が狭く農地用途と指定されている土地は国土の1%と限られていますが、同国初の垂直型野菜農園が2012年に開園し、現在は国内で4ヶ所目となる鶏卵施設の建設が予定され、政府も積極的に予算を投入する等、食料自給率向上のために様々な取組が行われています。

 

■V-Plus Agritech社の取組

シンガポール西部にある「V-Plus Agritech社」は、魚の養殖と水耕栽培を組み合わせたアクアポニックス農法を専門とする企業です。当社では、効率的な野菜の収穫のため最新技術を活用した微生物・廃棄物管理を行いつつ、垂直型アクアポニックス農法でスペースを最大限に活用し、従来の土壌農法に比べて作物収穫量を7倍に増加させる事に成功しました。

播種から収穫まで最短1ヶ月のサイクルで循環させ、化学農薬を一切使わない事も特徴です。この農法では、レタス、ほうれん草、小松菜、水菜、バジル、トマト、トスカーナケール、チンゲンサイ等が栽培可能で、微生物プロファイリング(植物の生育環境における微生物の多様性を特定する研究)を通じて野菜が何を必要としているか把握し、新鮮な野菜の収穫・病原菌の撃退に役立てています。アクアポニックス農法は最低1平方メートルから設置する事が可能で、自宅や庭・カフェ等での野菜栽培や砂漠地帯での野菜生産の一助となる事も期待されています。

当社では、稚魚を市場で買い付け養殖をして国内レストラン等に販売する取組も行っています。魚の餌となる昆虫は上記の農法で廃棄となる野菜を活用し当社で育てる事で、循環を図っています。当社では主にティラピア、アジアンシーバス、オーストラリアンジェイドパーチ、ナマズ、鯉(観賞用)等を養殖し国内消費を支援しています。

■おわりに

実際にV-Plus Agritech社を視察する機会がありましたが、限られた土地で作物を育てる技術に感銘を受けました。当社ではシンガポール国立大学や南洋理工大学等の地元の大学とも協力し、栄養循環における微生物の活用やミールワームの研究を行いながら、効率的な作物収穫を目指しているとの事でした。食料自給率では課題の多いシンガポールですが、これら最新技術を駆使した農業・養殖技術は、同様の問題に悩む都市国家の課題解決に繋がると感じました。日本全体の食料自給率向上を考えた時に、シンガポールの技術がヒントになるかもしれません。

V-Plus Agritech社の垂直型アクアポニックス農法
V-Plus Agritech社で栽培可能な野菜

 

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