シンガポールにおけるスタートアップ企業の活躍について

■はじめに

シンガポールは近年、起業拠点として世界から注目を集めており、ベンチャーキャピタルからの資金調達額が2024年の時点で世界第5位(東京:第7位)と、ASEANでは最大の起業拠点となっています。今回のレポートでは、シンガポール政府によるスタートアップ企業への支援策や、当地の特徴的なスタートアップ企業について、ご紹介いたします。

 

■シンガポール政府によるスタートアップ企業支援

シンガポール政府は、国内にある世界トップクラスの公立大学と連携し、学生を海外へ派遣するなど、起業人材の育成を図っています。
また、外国人起業家の就労パス取得要件を緩和するなど、国内に限定することなく世界中からの起業家誘致にも積極的に取り組んでいます。
その他にも、スタートアップ企業向けに安価なオフィス設備が整備されていることや、政府とベンチャーキャピタルによる共同投資スキームが導入されていることなど、スタートアップ企業に対する多種多様な支援策が講じられています。

 

■シンガポール発スタートアップ企業
シンガポールに拠点を置くスタートアップ企業の数は2024年7月時点で5,221社。人工知能(AI)等様々な分野で横断する技術もありますが、分野別に見るとフィンテック分野のスタートアップが最大(約620社)と言われています。
また、国内では2024年12月時点で16社のユニコーン(設立10年以内、資産価値10億米ドル以上の企業)が誕生している中で、かつては、タクシー配車アプリとして有名な「Grab(グラブ)」等、消費者向けのサービスを提供するユニコーンが中心でしたが、近年はフィンテックやAI技術関係のスタートアップが増えてきています。
フィンテック分野に関しては、政府主催の国際会議・展示会「シンガポール・フィンテック・フェスティバル」を開催するなど、注目度の高さが伺えます。なお、昨年開催の同展示会では一般社団法人FINTECH協会が日本パビリオンを運営し、札幌市もブース出展して「GX 金融・資産運用特区」のPRを行い、当事務所も一丸となって北海道・札幌の魅力発信を行いました。

 

■おわりに
日本での事業機会を求めて、シンガポール発のスタートアップの日本進出が増加傾向にある中で、シンガポールを拠点に海外展開を積極的に図っている日系スタートアップもあります。北海道でもグローバルを目指すスタートアップを生み育てるエコシステムの実現に向け、産学官が連携した取組が展開されています。道内での起業人材の育成や地域課題解決の糸口に繋がるよう、引き続き当地での情報収集に努めてまいります。

参考:ジェトロ・シンガポール事務所.「2024年度スタートアップとの共創拠点としてのシンガポール(2025年3月)」. 日本貿易振興機構.https://www.jetro.go.jp/world/reports/2025/02/52d75300ac5dde1d.html

 

▼昨年11月開催のシンガポール・フィンテック・フェスティバル2025の様子。札幌市ブースには多くの来場客が訪れました。

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